カニ通販でだまされた!そもそも本当に「だまされた」のか?
カニを実際に手に取って吟味できれば安心ですが、ネット通販では販売業者に委ねるしかありません。中には、スカスカだった、到着日が遅れた、粗悪品が届いた…などという失敗談もよく聞きますよね。
販売側が悪徳業者だったという場合もありますが、実は購入側が「知らなかった」ということが失敗に結びつくケースも多いようです。
購入側の体験談だけではなく、販売側の声も聞きつつ、失敗を防ぐための対策をご紹介します。
実際にあった失敗談
「中を見てびっくり。たらば足5~6本しかない…。夕飯のおかずにもなりません」
「今までかなりリピートしてきて、今年のは届いてびっくりしてしまいました。昨年のものと明らかに大きさが違う!本当にびっくりしました」
「写真ではカニがいっぱい写っていたのですが、届いたのは足が4本と何かのカスとしか思えないものが数個入ったのみ。本当に1kgあるのか怪しいです」
「カニのパッケージに輸入会社の名前、販売会社の名前があり、ショップの○○水産の名前が一切ありませんでした。どういうことですか??○○水産が加工していると思っていたのに」
「到着日指定不可なのは承知だったけど、注文してから1週間以上経っても連絡なし。メールしたら流氷のせいで遅れているとのこと。到着日指定できるカニにすればよかった」
「ミソがほとんど溶けていて、身もしょっぱかった」
高い買い物や記念日のご馳走なのにこんなカニが届いたら、確かにショックですね。
お店の対応もまちまちのようで、苦情を言っても謝りもせず、返金も不可で、泣き寝入りというパターンもあります。
本当に販売業者が悪いのか
そこで、このようなクレームが起こる原因や対処法について、実際にカニの販売業者に聞いてみました。
すると、わりと多いのが「イメージと違う商品が届いた」というクレームだといいます。
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「写真では一肩で脚4本だったのに、実際は脚3本。家族4人なのにどうしてくれるの」
⇒商品説明には「一肩約1kg(3~4本)」と書いてあったのに、購入側が勝手に写真通りの4本が届くと思っていた。
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「かにしゃぶ用のタラバむき身500gを購入したが、写真ほど太くなかった」
⇒個体による脚の太さの違いはあるので、
細い身の場合は本数で調整。あくまでも写真はイメージ。
また、購入側の勘違いによるクレームもよくあると言います。
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「タラバガニのミソを全部抜かれていた!」「ミソが溶けていた」
⇒タラバガニはミソは食べない。
日持ちせず、すぐに臭うので加工時に抜くのが当たり前。 -
「カニしゃぶ用にむき身を買ったら氷の膜ができていた。何年冷凍したの?」
⇒氷の膜は「グレース」。
急速冷凍するときに、乾燥などで風味を損なわないようあえてこの処理をする。
など、購入側がよく説明を見ていなかったり、勘違いをしていた…という理由から来るクレームもあるようです。
販売業者は、
「売る立場として言いたいのは、本当に望みのカニを入手したい場合は、ネット注文でも一本電話をください。家族何人で、どのように食べたいかを伝え、実際どんなものが届くのか納得して購入してくださった方がお互い幸せです」
と話しています。
確かに、実際に話をして販売業者に誠意がなかったり、希望と違う商品だと分かったらキャンセルもできるので、電話をすることがいいカニGETへの早道かもしれませんね。
業者に聞いた、こんな悪徳な手口もある
最近ではサイトに口コミが載るので悪徳な販売手口は少なくなったといいます。
それでもあまたあるカニ通販業者の中には、悪質な商品を売る店も。
販売業者が「注意して」と話す手口をまとめました。
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身がスカスカなカニに、甲羅の割れ目から水を注入し冷凍させ、重量を増す。
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冷凍して2年以上のカニを1年未満として売る(品質は冷凍2年以上で劣化)。
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店舗を持つ店で、売れ残ったカニを再冷凍して通販で販売。
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冷凍焼けして使えなくなった他店のカニを安く仕入れて販売(ワケありとして激安販売する場合も)。
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アブラカニをタラバガニと偽って販売(ただし産地偽装の取り締まりが厳しくなったため最近ではほぼ皆無)。
ひどい業者がいるんだ!と思いますが、中には流通段階でこのような偽装や不正行為が起こっており、販売業者も騙されたまま入荷している可能性もあります。
やはり、このような失敗を少なくするには自社で加工・商品化している業者を選ぶことと言えるでしょう。
同じカニでも評価が全く違うのはなぜ?
また、購入側の期待度によっても評価がバラバラな場合もあります。
例えば、
「訳ありタラバガニ1kgサイズ不揃い特価50%OFF 蟹鍋用カット済み(生)」という商品。
ある人は「届いたのは奇形で食べにくいカニ。身離れも悪い」と最低の点数をつけ、
またある人は「届いた時は不揃いな塊で、やはり『訳あり』だなと思いましたが、食べればとても美味しく、身離れもよく、お買い得と思いました」と最高の評価。
この違いは「訳ありだし、このぐらいのラインならこのぐらいの商品が来るだろう」という「事前予測」ができているか否かでしょう。
何度も買って経験値を積むことは難しいですが、他のレビューを見たり、お店に問い合わせるなどして、ちょっとした知識を持つことが「ガッカリ」を少しでも減らせるコツといえます。
まとめ
カニは記念日だったり贈り物だったり、絶対に失敗したくない買い物です。
ですが、ネットのレビューを見ても、同じ商品に対して評価が分かれていたり、お店の「ヤラセ」的な高い評価も入っていそうだったりと、何を信用していいか分かりません。
やはり自分がネットの商品紹介文からできるだけ多くの情報を読み取ることが、ベストなカニを買うための近道といえるようです。このサイトがその道しるべとなれたら幸いです。